ハーブ教室6
写真「カモミールの恐怖」
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7年前この農場にきたときには
まだ体験農園の始まる前で、
いろいろな準備や実験をしている頃でした。
レストランのある方の畑には
バラがたくさん咲いていて、
かんきつ類が何本も、
植えられていて、
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今ハウスのある辺りにはハーブが
たくさん植えられていました。
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そのときすでにカモミールの
こぼれ種から芽が出ていたのですが
次の年に向けて、
そのボランティアではえている
カモミールを大事に
移し変えて育てたのです。
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次の年体験農園は始まり、
ハーブは充実し、バラは咲き乱れ、
もちろんカモミールは大きな株がいくつもでき、
レストランに来たお客様が、
「まるで秘密の花園のよう」
と言ったのがうなずけるほど、
きれいになりました。
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実験的にその次の年には、
切花に挑戦しました。
いろいろな方の協力をいただき、
知恵を教わり、
はじめてなのに、
結構いい物ができました。
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ただ栽培時期が次に作る作物に影響する事と
販路が充実していないこと。
そして手間がかかることがあって、
実験だけになってしまいましたが。
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宣伝もしていなかったので、
花畑を見つけた方は、
御自分にとっての良いところ、
たいせつなところを見つけた。
と、いった様子で、とても喜ばれていました。
いまでもたまに、あの花畑はもうやらないの
といった方がいらっしゃいます。
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花を咲かせる技術があっても
採算の合う様にするのは
たいへんなんですね。
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さてカモミールなのですが確かに、
きれいなんです。
そしてハーブの中でもポピュラーですし、
利用しやすく、
お茶にして飲むと温まるなどの薬効もあると思うし。
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花の咲く前の苗は、
緑のじゅうたんのようで、
芝生代わりに使う人がいるほどで、
私はベルベットのような、
という形容をしたいほどです。
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この緑のじゅうたんが
いっせいに花をつけると想像してください。
すばらしい。お花畑です。
むせ返るようなカモミールの香り。
摘み放題。
髪にも挿してみましょう。
小説の1ページだったらどんなによかったでしょう。
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そう彼らは生きているのです。
来年、子孫を残すために精一杯花を咲かせ、
種を落とす・・・・・。
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生えてほしいところにだけ
生えてくれるわけではありません。
大根畑、キャベツ畑ところかまわず、
いたるところに。
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昨年花のうちに、
種を落とす前に皆さんで、
刈り取っていただきました。
それでも彼らはいきていた・・・・・。
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昨年刈り終わった頃新聞社の方がみえて、
刈りそこないのカモミール
を大事に持ちかえり、
お茶にして飲んでいただきました。
いたく感激されていましたが、
そう、ハーブはその弱弱しさがイメージなんです。
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カモミールのティバックをあけて、
(飲んだ後のではありません)
中身を土に撒くと
芽が結構でます。
お茶にするために摘んだ花が一生懸命
種を残そうとするのでしょうね。
凄い生命力です。
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ちなみに菊科の花は、
一つの花に見えるのは
集合花で、
花びらにみえるところ、
の一つ一つ、
中心の黄色いところの
ぽつぽつの一つ一つが花です。
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カモミールの苗を見つけて、
どれほど恐怖に思っているか、
分かっていただけたでしょうか?