堆肥2

 生ごみが堆肥になるというと、
土に、そのまま混ぜる人がいるけれど、
以前米のとぎ汁でも書いたのですが
分解されてはじめて効き目が出てくるので、
そのままではダメです。
食品成分表を見てもらうと、
野菜のほとんどが水分で出来ていることが分かると思います。
だから沢山の大根やきゅうりを土に埋めたとしても
ほとんど肥料にはならないのです。
それどころか、その水分によって、腐敗菌を招き、
伸びた、作物の根に障害を与えてしまうのです。

生ごみを使うには、
 一度度乾かしたり、有益な菌を繁殖させるなど、
一手間かけなければならないのです。

 動物性の物は植物に比べると
分解が早く、肥料分が多く、効き目も早いようです。
それでもやはり分解が必要で、そのときに、
悪臭が出やすいようです。

 以前の園芸家は、一升瓶に、油粕と水を入れて、
くさい液肥を作っていました。
オリジナルで、煮干を入れたり、身の回りの物で。
いまでも昔ながらの育て方をしている方は使っているかもしれません。
 私の働いていた会社では菊の愛好会、
朝顔の愛好会、
サクラソウの愛好会があって、
それは熱心に、ブレンドしていました。

園芸店で扱っている有機肥料に、
油粕、鶏糞、牛糞、骨粉、魚粉などがあります。
その他安く手に入る物に、おから、ふすま、ぬかなどがあります。
 最近は発酵済みになっているものも、多いのですが、
発酵していない物を畑にそのまま使うときには、
作物を植えるまでに発酵が終わり、菌の数が減り、
根に障害がない状態にするよう、
1、2ヶ月間を置けるような条件が必要です。

 病気や雑草を減らすために、作物の間に、
ぬかをまく農法があると聞きました。
ハウスの中などで、わざとカビをはやすのだそうです。
地表で、分解して徐々にきいてくるのだそうですが、
においとか虫とか出てこないのか、
もしよい方法ならやってみたいです。

 化学肥料に比べると手間がかかり、
悪臭はするし、むしはくるし、
肥料の成分が定まりにくいし、
経験が必要になります。

 本などでは有機肥料の良さを前面に出し、
消費者も有機肥料と書いてあると、
それだけでおいしく感じてしまうけれど、
扱いはなかなか大変だと思います。

自然のサイクルの面からも、
もっと肥料のことはちゃんと考えたいです。

 来月、3、4、5日に、体験農園に、元肥をまきます。
本来土作りの一番大事なところなのですが、
こちらのほうで、数人の方とやっています。
収穫物もないし、足を運ぶのはおっくうかもしれませんが、
今年はぜひ見るだけでも
参加していただきたいです。